「余分なこと、無駄なこと、役にたたないこと。そういうものばかりでできている小説が書きたかった」

 江國香織さんは後書きでこう書いています。思えば、日々は余分なもののかたまりだのようなもので、江國香織さんの本は、いつもどこにでもあるような日常が描かれています。もしかしたら、彼女の本が好きだと言う人は本の登場人物に自分自身を重ねて見ているのかもしれませんね。事実、私はその一人だったりします。今まで、言いたかったけど言葉に出来なかったことが、たくさんあるのだなということに気づかせてくれる一冊です。例えば、女友達と言うのは、この世で一番ややこしい存在かも知れません。分かっているようで、分からない。険悪になったり、和やかになったり。そしてこれ以上ない程親密になることは出来るけど、やはり互いに尊重すべきテリトリーを持っていなければならない。
「これだから友情と言う概念は分からない」と作中で中野さんが言っているように、他人には理解しがたい何かを持っている、それが友情なのかもしれませんね。

文庫 江國 香織 新潮社 1998/02 ¥500

コメント

ぐっち
ぐっち
2006年3月4日13:19

はじめまして。ランダムでまわっています。

隠れ江国香織ファンだったりします。今後もよろしくです。

アンドロメダ
アンドロメダ
2006年3月4日18:13

コメントありがとうございます。こちらこそ、よろしくね♪

nophoto
Tibbie
2011年11月20日8:47

Okay I’m conivnced. Let’s put it to action.

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

日記内を検索