ネバーランド

2006年3月30日 映画
「ピーター・パン」の物語は悲しみを乗り越えるために生まれた
たくさんの透き通った涙を夢と希望に変えて・・・この映画が実話であるだけに驚きと感動がさらに深まっていく。

 自分の影法師を探しに、ダーリング家の子供部屋に舞い降りてきたピーター・パン。決してどこにも存在しない国、ネバーランドに住むこの永遠の少年と、彼が活躍する胸躍る冒険の物語は、誕生から100年の時を経たいまも、世界中の人々に愛され続けている。実はピーター・パンには、モデルとなった少年がいた。そして、その物語が編み出されていった背景に、もうひとつの愛のドラマが存在した。

 1904年12月27日にロンドンで初めて「ピーターパン」が上演された。この物語は子供のように夢見る心を持ち続ける劇作家バリと、彼によって夢を信じる心を取り戻していくピーターという名の少年との出会いから生まれた。ふたつの繊細な魂の触れ合い。そして、病に冒されたシルヴィア(ピーターの母)をめぐり、ピーターが不安や恐怖と葛藤を繰り広げるエピソードは、思い切り切なさを誘う。そんなピーターに、愛する人を心の中のネバーランドに旅立たせることを教えるバリ。夢を信じることの大切さをテーマにした「ピーター・パン」の物語が、喪失の悲しみの中から生まれたという事実が、見る者の胸に深い感動を呼び起こさずにはいられない。

DVD 2005/08/03 ¥3,990
 原作は士郎正宗(しろう まさむね)「攻殻機動隊」で一般化した感がありますが、登場初期からマニアックかつカルト的な人気を持つ漫画家でもあります。(わたしも、はまっている一人)海外での人気も高く、映画「マトリックス」に多大な影響を与えているのは有名です。

 押井守監督の「GHOST IN THE SHELL」も大好きなのですが、それでもこの作品を十分楽しむことができます。戦闘シーンでの素晴らしい映像とBGMの組み合わせは何度でも見たくなる中毒性を持っていますし、この作品は、原作からエンターテイメント性の部分を重点的に抽出して仕上げたということでは非常に大きな成功を収めているのではないでしょうか?

DVD ジェネオン エンタテインメント 2004/11/25 ¥3,990
 近未来SF映画。サスペンスのように複雑なストーリーが好きな人には、ちょっと物足りないかも知れませんが「ターミネーター」や「アイロボット」のメッセージ性に共感できる人ならば、文句なく楽しめると思います。

 舞台は近未来のアメリカ。テロ対策のステルス戦闘機が密かに実戦配備に向け、精鋭三人がチームを組んで厳しい演習を繰り返していた。突然、四台目のステルスが仲間に入ることになるが、しかし、それは人工知能を搭載した無人ステルス戦闘!名前は「E.D.I」(エディ)。圧倒的な戦闘能力と人工知能の学習力を持つエディだが・・・。

 ストーリーそのものは、どこかで見たことがあるという感じがぬぐい切れなかったのですが、最近、つまらないDVDの鑑賞が続いていたので、戦闘シーンは迫力があったし、音楽も楽しめたので久しぶりに良い作品だったと思います。

DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2006/01/25 ¥4,179
 SF映画「コンタクト」はSFでありながら、ある種のリアルさもある作品です。1997年にロバート・ゼメキス監督、主演ジュディ・フォスターで映画化されました。この映画のオープニングは美しいCGで始まります。

 地球から太陽系、銀河、宇宙・・・そして、気がつけば少女の瞳の中をのぞいていたことに気がつきます。彼女の幼い時の父親との生活から始まり、やがて成長して科学者となった主人公(ジョディー・フォスター)はプエルトリコのアレシボ電波望遠鏡にやって来ます。実は、彼女は地球外知的生命からの電波を探していたのです。

 この映画の原作である小説を書いたのがカール・セーガン博士で、映画製作 に関わりながら完成を見届けることなく亡くなりました。残念ながら、今のことろ、和訳小説は絶版になっていて読むことが出来ません。

 この映画が縁でSETI@homeのことを知りました。

 SETI@home(セチ・アット・ホーム)とは、インターネットにつながっているコンピュータを使って地球外知的生命体の探査(SETI)を行なう科学実験です。無料のプログラムをダウンロードして電波望遠鏡のデータを分析します。そう、映画「コンタクト」の内容と重なる訳ですね。

 SETI(地球外知性探査)研究の中心はカリフォルニア大バークレー校ですが、データの発信元は映画の舞台にもなったアレシボ電波望遠鏡(直径が 300mを越える地球最大のもの)が受信した膨大な電波の記録を、普段、私たちが使っているコンピュータを利用して、分散処理解析しています。

 スクリーンセイバーの解析画面が立ち上がりると、何故か映画の舞台の後半、アリゾナの砂漠で巨大電波望遠鏡が何十台も一斉に同じ方向を向いて観測している美しい映像を思い出します。

ワーナー・ホーム・ビデオ 2000/08/25 ¥2,100

太陽と月に背いて

2005年12月25日 映画
レオナルドディカプリオの演技力の凄さが一番凝縮されている映画だと私は思う。この時の16歳の天才詩人ランボーを演じた弱冠20歳の彼は他のどの映画の彼よりも美しい。彼の演じたランボーはアルチュール・ランボーそのものではもちろんないが、私はこの映画をきっかけに彼のランボーが心から好きになってしまった。酒におぼれ妻を殴り、妻とランボーの間を行ったりきたりするヴェルレーヌ役のデヴィッド・シューリスもすばらしい。

「永遠」

     アルチュール・ランボー

 また,見つかった。
 何がって?−永遠さ。
 それは行ってしまった海さ
 太陽といっしょに。

 詩人、新川和江の編集で集英社文庫から詩集がいくつか出版されている。偶然、ランボーの詩が載っていて読んでしまった。ランボーの詩を愛する人は多い。詩人、中原中也のランボーへの心酔も有名である。ランボーは21歳までの3年あまりの期間に「イリュミナシオン」と「地獄の一季節」という2冊の詩集を残した。でも、わたしには、ランボーは決して開けてはいけない“パンドラの箱”でしかない。ひとたび開いてしまえば、もう二度と、詩は書けないように思える。

(以下、映画のあらすじです)

19世紀。時の大詩人ポール・ヴェルレーヌ(デヴィッド・シューリス)のもとに、才気あふれる16歳の天才詩人アルチュール・ランボー(レオナルド・ディカプリオ)が訪れる。若く美しく才能あるランボーにヴェルレーヌは惹かれるが、嫉妬と愛憎入り混じる激しすぎる愛ゆえ、ふたりは別離を繰り返していく。

心理的SM関係のランボーとヴェルレーヌの激しすぎる関係を軸に、2人の出会いからランボーが孤独な死を迎えるまでを格調高く描いていく。よくある同性愛モノのようにメロウに流れることなく、厳しい目で2人を見つめ、芸術家の心のうちをえぐり出していく。

DVD ジェネオン エンタテインメント 1998/11/25 ¥4,935

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