ポリス国家、アテネとスパルタは純血主義だった。片親が他国人であったり先祖に他国人の血が流れていたり、本国以外で生まれた人には、市民権・参政権・裁判等の権利は許されず、私有財産を持つことはできない。また自由民であっても市民権を得ることはできない。
 ローマは戦争で敵国に勝っても、敗戦国を征服して植民地とするのではなく、引き続き統治権を認め、ローマへ移住する人には市民権・参政権を積極的に与えた。私有財産も認めている。他の民族を認めるためには宗教を認めなければならない。塩野七生は、キリスト教観ではローマの多神教を理解することはできないと言う。ローマの場合は「システムとしての多神教」が機能したと言えるのかも知れない。

文庫 塩野 七生 新潮社 2002/05 ¥420

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